【オススメの職業】材料エンジニアの仕事内容・魅力を解説!

ものづくりで重要な存在!材料エンジニアの魅力 就職・資格・勉強法
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ものづくりに深く関わる仕事をしたいなら、「材料エンジニア」はオススメの職業です!

なぜなら、材料エンジニアは多くのメーカーで必要とされている重要な存在であり、仕事のやりがいも大きいからです。

しかし、その存在や仕事内容、魅力などはあまり知られていません。

本記事では、材料エンジニアがどのような職業であるか、また材料エンジニアの魅力などについて解説しています。

ぜひ最後までご覧ください!

こんな方に読んでいただきたい
  • 進路に悩んでいる学生さん
  • 材料の世界に興味がある学生さん
  • 材料エンジニアを目指している方

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材料エンジニアとは?

材料エンジニアとは、主に材料の設計・開発・製作・運用に関して工学的な知識や技術力などを備えている人のことです。

と言われても、なかなかイメージが湧かないですよね・・・。

ざっくりと言うと「材料を作る仕事に携わっているエンジニア」のことです。彼らは材料のことについて卓越した知識と技術力があるため、「材料のプロフェッショナル」と言っても過言ではありません。

とりあえず、ここではそのように覚えてください。

材料エンジニアは「材料のプロフェッショナル」

そもそもエンジニアとは?

材料エンジニアについて深掘りする前に、「そもそもエンジニアとは何か?」というところから見ていきましょう。

語源は「Engineer」

エンジニアは英語の「Engineer」から来ています。日本語に翻訳すると「技術者」となりますが、特に次のスキルを持つ人のことをエンジニアと言います。

  • 工学的な知識・・・工学とは、工業に役立てることを目的とした学問のこと
  • 高度な技術力・・・技術力とは、工学的な知識を応用する能力のこと

つまり、エンジニアとは工業に役立てることを目的とした専門的な知識を持っており、それを応用するスキルを持っている人のことです。

工学に関する学問の例

土木工学、建築学、機械工学、船舶工学、航空学、電気工学、電子工学、原子力工学、冶金学、応用化学など

世の中には色んなエンジニアがいる

本記事で扱っているエンジニアは「材料エンジニア」ですが、エンジニアには機械技術のことに強い「機械エンジニア」や、電気技術のことに強い「電気エンジニア」、情報技術のことに強い「ITエンジニア」などもいます。

どのエンジニアも各々の分野でそのスキルをいかんなく発揮し、ものづくりやシステム開発の現場を支えています。

材料エンジニアの役割

色んなエンジニアがいる中でも、材料エンジニアは特に材料のことに関して高度な専門知識と技術力をスキルとして備えています。

私たちは普段、何気なく“もの”を手に取り使用していますが、そこに使われている材料の重要性を意識したことはありますか?

現代社会は自動車や家電、スマートホンなどの登場・普及によって便利な暮らしが形成されていますが、便利な暮らしが作られている背景には必ず優れた材料の存在があります。

優れた材料があると、製品を軽量化させたり、耐久性を向上させたりできるようになります。そうすると、今までに無かった革新的な機能を持つ製品の実現が可能になります

優れた材料が優れた製品を実現している
→そこに材料エンジニアが関わっている

そんな材料の開発や生産などに関わり、便利な暮らしの実現に貢献してきたのが材料エンジニアであり、材料エンジニアは日本のものづくりを支えてきたと言っても過言ではありません。

研究者との違いは?

材料エンジニアとよく似た存在であるのが、「材料の研究者」です。

どちらも高い専門性を備えているという点では同じですが、活動の内容が少し異なります。その違いは、以下の通りです。

  • 研究者は、調査や実験などを行って新しい知識や技術を見つける。
  • エンジニアは、先人が見つけた知識や技術を活用して製品を作る。

研究者は、主に研究所、企業、大学などの研究室で調査や実験などを行い、世の中にまだ無い新しい知識や技術を探し出します。例えば「高温に晒された金属内部の挙動を解明する」とか、「鉄鋼やアルミ合金に代わる新しい材料を探す」といったような、未知の領域に対する探求を行います。

一方のエンジニアは、主にメーカーに所属して製品づくりに携わります。研究者や先人のエンジニアが見つけた知識や技術を活用し、新しい材料の設計・開発や、材料の生産を効率化・高品質化するための活動などを行います。

研究者は世の中にない新しい知識や技術を探す
エンジニアは既存の知識や技術を活用して製品を作る

このように、研究者とエンジニアとでは、「新しい知識・技術を探す」か「既存の知識・技術を活かす」かという違いがあります。

材料エンジニアはどんな業種に関わっている?

材料エンジニアは、一体どのような業種に関わっているのでしょうか。

実は意外にも、材料エンジニアは多くの業種に関わっています。その代表的な業種(メーカー)は以下の通りです。

  • 金属材料メーカー
  • 非金属材料メーカー
  • 化学素材メーカー
  • 自動車メーカー
  • 電機メーカー
  • 工具メーカー

以下に、詳しく解説していきます。

① 金属材料メーカー

金属材料メーカーは、鉄鋼、銅、アルミニウム、ニッケル、チタンなどの金属材料を作るメーカーです。

金属は地球上に豊富な資源があり、また加工しやすいことから、金属材料はものづくりに欠かせない材料となっています。金属材料の用途としては多くの家庭用品、工業用品、インフラ構造物など、様々あります。需要先としては建設業界、重工業、自動車業界、電機業界、半導体業界などがあり、金属材料は幅広い分野において需要があります。

金属材料の特徴は、成分や熱処理によって強度や物性を自在に調整できる点です。それらの特性を生かし、日々新しい金属材料が開発されています。そこに材料エンジニアが関わっています。

金属材料
様々な形状の鉄鋼材料(引用元:宮脇鋼管株式会社様)

② 非金属材料メーカー

非金属材料メーカーは、セラミックス、ガラス、セメントなどの非金属材料を作るメーカーです。

これらの非金属材料は工業材料としての用途が大きく、建設業界、電力業界、自動車業界、電子部品業界など、数多くの業界で活躍しています。中でもセラミックスはIC基板やコンデンサなどの電子部品材料としてよく使われており、エレクトロニクス分野の発展に貢献しています。

非金属材料は今なお機能性材料の開発が旺盛で、そこに材料エンジニアが関わっています。

セラミックス
セラミックス部品(引用元:株式会社キムラテック様)

③ 化学素材メーカー

化学素材メーカーは、樹脂、プラスチック、ゴム、炭素繊維などの化学素材を作るメーカーです。

化学素材は生活の中でも触れることの多い身近な素材ですが、スマートホンやパソコンといった電子機器の内部やディスプレイのフィルムなどにも使われており、私たちの生活を支えています。

近年は高い機能性を持つ高機能樹脂(スーパーエンプラ)炭素繊維強化プラスチック(CFRP)などの開発が盛んで、そこに材料エンジニアが関わっています。

スーパーエンプラ
スーパーエンプラ部品(引用元:東レプラスチック精工株式会社様)

④ 自動車メーカー

自動車メーカーは、金属材料メーカーなどの素材メーカーから素材の供給を受けて自動車を作っていますが、実は材料の研究や開発が盛んなメーカーでもあります。

独自に材料の研究所を持つメーカーが多く、自動車の寿命、安全性、快適走行性、環境性能などを向上させるために、それに応える新しい材料の研究・開発を日々行っています。そこに材料エンジニアが関わっています。

自動車メーカー
自動車メーカー(引用元:トヨタ自動車株式会社様)

⑤ 電機メーカー

電機メーカーも自動車メーカーと同様、素材メーカーから素材の供給を受けて電気機器を作っていますが、中には材料の研究や開発を盛んに行っているメーカーもあります

近年、電気機器には電力の省エネ化や高出力化が求められています。また、次世代のパワー半導体や電池などの高機能電子デバイスの実現が期待されています。

電機メーカーは、それに応えるために電子材料や半導体材料の研究・開発を日々行っています。そこに材料エンジニアが関わっています。

⑥ 工具メーカー

工具メーカーも、材料の研究や開発が盛んなメーカーの一つです。

工具は、ものづくりの工場で材料を切断したり、加工したりするのに欠かせないツールです。近年、加工される材料が高強度化していることや、精密な加工が求められることなどを背景に、工具にも高い性能が求められています。

そのため工具メーカーは、工具の強度、耐熱性、耐摩耗性などを向上させるために、日々新しい材料の研究・開発を行っています。そこに材料エンジニアが関わっています。

切削工具
切削工具(引用元:株式会社不二越様)

材料エンジニアはどんな仕事をしている?

半導体を扱う人

では、材料エンジニアは具体的にどのような仕事を行っているのでしょうか。

材料エンジニアは、主に以下の仕事を行います。

  • 材料の開発
  • 材料の設計
  • 材料の生産技術
  • 材料の製造技術
  • 材料の品質管理

以下に、詳しく解説していきます。

① 材料の開発

材料の開発では、製品化を視野に入れた新しい材料の開発を行います。

どのような材料を開発するかと言うと、機能性の高い材料や、今後需要が見込まれる材料などを開発します。

具体例を挙げてみます。

  • 自動車を軽量化させるための高強度鋼板の開発
  • 火力発電所の出力を向上させるための耐熱材料の開発
  • 電力の省エネ化を実現する電子デバイス材料の開発
  • 新しい燃料電池の触媒や電極材料の開発

世の中の動向は絶えず変化しているため、材料もそれに応えることができるものが常に求められます。材料エンジニアは、その期待に応えるために、試行錯誤しながら材料の開発を行います。

② 材料の設計

材料の設計では、主に材質の設計を行います。

材質とは、強度、加工性、耐食性、耐熱性、磁気特性など、材料がもつ性質のことを指します。材質は、材料の種類や作り方によって変わります。

例えば、顧客から「強度と耐熱性が高い、高温容器用の鉄鋼材料を作ってほしい」と依頼されたとします。鉄鋼材料の場合、強度と耐熱性を上げるためには合金元素の添加が必要になり、さらに熱処理方法が重要になってきます。

そこで材料エンジニアは合金元素や熱処理方法などの選定を行い、顧客の要求を満たせるように材質を設計していきます。

③ 材料の生産技術

材料の生産技術では、主にプロセスの設計を行います。

プロセスとは、製品の生産における原料の投入から製品完成までの工程のことです。

例えば、開発に成功した材料を工場で生産するさい、材料をどのようなプロセスで作るかを設計します。そこでは必要な設備の導入や、原料の投入量、加熱条件、加工条件の選定なども行います。さらには試作、検証を行い、品質に問題のない材料を生産できるように設計していきます。

④ 材料の製造技術

材料の製造技術では、主にプロセスの改善を行います。

具体的な活動内容は、歩留まりの向上良品率の改善です。

原料の投入量に対する生産量の割合のことを歩留まりと言います。歩留まりが悪いと原料やエネルギーの無駄が多く発生していることになるため、操業データの検証やプロセスの見直しなどを行い、無駄を減らしていきます。

プロセスが最適でないと、不良品が発生することもあります。不良品の発生率が高い場合には、良品率を向上させるための改善も行います。

⑤ 材料の品質管理

品質管理とは、生産活動において製品の品質を管理する取り組みのことです。

材料の生産においては、ひとプロセスを終えるごとに適切な検査を行い、不良品の発見が遅れないように管理していきます。例えば寸法が規格内にあるかどうか検査したり、キズがないか検査したり、強度を検査したりします。

材料のことを熟知していなければ材料の品質を評価することができないため、これも材料系エンジニアの重要な仕事のひとつです。

材料エンジニアの魅力

ビジネス

材料エンジニアの魅力とは、一体どのようなところにあるのでしょうか。

ここでは、材料エンジニアの魅力を4つ挙げてみました。

  • ものづくり産業を支えている
  • 製品の機能向上に貢献できる
  • 就職・転職活動において有利になる
  • 材料エンジニアの需要はなくならない

① ものづくり産業を支えている

日本には数多くのものづくりメーカーがあり、日々さまざまな製品づくりが行われています。

そこで絶対に欠かせないものが、材料です。どのメーカーも材料が無ければ製品を作ることができません

材料と言っても何でもよいわけではなく、用途に見合った材料や品質のよい材料でなければいけません。メーカーは品質の悪い材料や、高価な材料を使いたくありません。

材料エンジニアはそんなメーカーのニーズに応えるべく、用途に応じた様々な材料を生み出し、安く作る方法を考え、メーカーに供給してきました。その結果、日本はものづくり産業が活発な国となり、優れた製品が数多く生まれてきました。

このように材料エンジニアは、材料の仕事を通じてものづくり産業を根底から支えています。これは大きな魅力と言えます。

② 製品の機能向上に貢献できる

材料は、もととなる素材の中に他の元素を添加したり、熱処理を加えたりすることで“特性”が生まれます。その特性をうまく活かせば、製品の機能を向上させる材料を生み出すことが可能になります

製品の機能を向上させてきた代表的な材料として、自動車用のハイテンがあります。

自動車は、車体の大部分を鉄鋼材料が占めています。運転中に衝突事故が起きたさいには、硬くて頑丈な鉄鋼材料が搭乗者を守ってくれる構造になっています。しかし、そのぶん車体が重くなって燃費が悪くなり、多くのCO2が自動車から排出されてきました。

そこで材料エンジニアは「ハイテン」と呼ばれる高強度な鉄鋼材料を開発し、自動車への適用を進めました。ハイテンは強度が高いため、少ない使用量でも車体の強度を保つことができます。これにより、衝突安全性が保たれながら車体の重量が減り、燃費が向上し、CO2排出量の抑制につながりました。

このように、材料エンジニアは材料を通じて製品の機能向上、強いては環境規模の問題解決に貢献することができます。これも、材料エンジニアの大きな魅力であると言えます。

③ 就職・転職活動において有利になる

近年、産業の多様化や少子高齢化により、材料エンジニアを志す人が減ってきています

そのため、ものづくり業界において材料の知識や技術力を持っている材料エンジニアは貴重な存在となっています。したがって材料エンジニアは、就職や転職活動において優遇されやすいと言えます。

一方で、材料エンジニアは働ける業種が限られていると思われがちですが、そんなことはありません。前述しましたが、材料エンジニアが関わっている業種は素材メーカーの他に自動車メーカー電機メーカー工具メーカーなど、たくさんの業種があります。

そもそも材料エンジニアは知識や経験を応用できるスキルを備えているため、自分が専門としてやってきたことと異なる業種のメーカーであっても、十分に活躍可能です。

このように、材料エンジニアは就職・転職活動においてメーカーの選択肢が多くあり、しかも選考時に優遇さやすいため、魅力的であると言えます。

④ 材料エンジニアの需要はなくならない

材料エンジニアを目指す人の中には、「この先、材料エンジニアの需要がなくなったりしないの?」と不安に思う方がいるかもしれません。

確かに、これからの日本の製造業は先細りすると言われることがあり、不安に思う人の気持ちもわかります。

しかし筆者は、この先も材料エンジニアの需要がなくなるとは思っていません

その理由は、人類はこれからも優れた材料を求めて、新しい材料づくりに挑戦し続けると考えるからです。

優れた材料が生まれれば、今よりも快適な社会を作り出せる可能性があります。それを実現できるのは材料エンジニアであり、そういう意味で材料エンジニアは将来にわたり魅力的であると言えます。

材料エンジニアになるには

勉強する男性

ここまで、材料エンジニアの仕事内容や魅力などについて解説してきました。ここでは、材料エンジニアになるための方法について解説します。

材料について勉強する

材料エンジニアに求められることは、まず第一に材料のことに関する高い専門知識です。

材料の知識とは、例えば以下のことです。

  • 材料の種類
  • 材料の結晶構造・組織・性質
  • 材料の製造方法
  • 材料の熱処理方法
  • 材料の加工方法
  • 材料の検査方法

これらの知識は、一般的に工学系の大学で材料系の講義を履修することで身に付けることができます。高校生の方が材料エンジニアになりたいと考えているのであれば、工学系の大学に進学しましょう。

材料エンジニアの中には、材料に関するより高度な知識を得るために大学院を出ている人も少なくありません。材料エンジニアとして第一線で活躍したい人は、最初から大学院進学を念頭に置いて進路を決めるとよいです。

もし学生時代に材料の勉強をしてこなかった社会人の方であっても、メーカー入社後の社内研修や自主的な学習によって材料の知識を身に付けていくことも可能です。

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メーカーで実務的な経験を積む

繰り返しになりますが、エンジニアとは工学に関する知識や技術力をものづくりに活かすことのできる人のことです。

なので、ただ材料の知識があるだけでは材料エンジニアとは言えません。

ちゃんとしたスキルを持った材料エンジニアになるのであれば、メーカーに入社後、材料の設計、開発、生産などに関する業務に最低でも1年以上携わり、実務的な経験を積む必要があります。

そこで与えられた仕事や課題をただこなすのではなく、自ら考えて技術的な調査、検討、提案などができるようになれば、立派な材料エンジニアと言えます。

資格を取る

これは必ずしも必要ではありませんが、材料エンジニアとして活躍するのであれば、それに関わる“資格”を持っているとスキルを飛躍させることができます。

以下に、材料エンジニアに関わりのある資格の例を示します。

  • 技能士(金属溶解、金属熱処理、金属材料試験、金属組織試験、粉末冶金など)
  • 技術士(化学部門、金属部門など)

技能士は、技能検定に合格した者に与えられる国家資格です。資格の種類はたくさんあり、金属材料に関わる資格だけでも「金属溶解」、「金属熱処理」、「金属材料試験」など、たくさんあります。技能士の資格を持っていると、確かな技能を持つ者として証明することができます。

技術士は、科学技術系の資格の中で最高峰と言われる国家資格です。「科学技術に関する科学的専門知識」、「高等の専門的応用能力」、「豊富な実務経験」、「高い技術者倫理」を有していると認められた者にだけ与えられる難関の資格です。そのため技術士の資格を持っていると、エンジニアとして非常に高い素質があることを証明することができます。技術士にもいくつかの資格の種類があり、材料に関する資格で言うと「化学部門」や「金属部門」などがあります。

材料エンジニアに求められるスキル

ものづくりの現場において、材料エンジニアは製品開発や生産管理の中心を担う重要な存在です。ものづくりをリードしていかなければならないため、一般的な従業員とは異なるスキルが求められます。

材料エンジニアに求められるスキルは次の通りです。

  • 論理的思考力
  • 発想力
  • 問題解決能力
  • コミュニケーション能力

1つずつ、詳しく見ていきましょう。

① 論理的思考力

論理的思考力とは、ものごとを論理的に考える力のことです。

例えば、材料のプロセスについて、コストダウンの検討を行っているとします。

このとき、「Aのプロセスを適用すると〇〇の理由によりコストが上がるため、▲▲によって原価を下げられるBのプロセスを適用する」といったように、道筋を立てて考えるスキルが大事になります。道筋が明確でないと、検討した内容に“抜け”が潜んでいるかもしれず、品質上の問題やトラブルを招く可能性があるからです。

自分の考えを人に説明するときにも、「なんとなくこう思ったからこうした」では相手を不安にさせてしまいますよね。相手に説得力を与えるためにも、材料エンジニアには論理的思考力は大事なスキルです。

② 発想力

発想力とは、ものごとを思いつく能力のことです。簡単に言えば、“ひらめき”です。

特に、材料の開発や生産に関わる仕事においては、今までと違った視点で発想できる力が重要になってきます。違った視点があれば、今までにない新しい機能を持つ材料や、従来の方法にとらわれない高効率な生産方法が生まれる可能性があるからです。

③ 問題解決能力

問題解決能力とは、問題(トラブル)が発生したときに解決に導くことのできる能力のことです。

材料の開発や生産において、トラブルはつきものです。例えばプロセスの設計を担当した材料に不具合が発生した場合に、材料エンジニアは対応しなければなりません。

そんなとき状況を冷静に分析し、解決策を考え、解決に向けて実行する力が大切になります。

④ コミュニケーション能力

コミュニケーション能力とは、意思疎通を図るために人と会話する能力のことです。

材料エンジニアの仕事においては、他部署と連携を取りながら仕事を進めることも珍しくありません。場合によっては、顧客と連携を取りながら仕事を進めることもあります。

例えば、材料の加工方法について製造部門と調整したり、顧客に仕様を確認する場面などがあります。そんなとき、仕事を円滑に進めるためのコミュニケーション能力が求められます。

まとめ

材料エンジニアの魅力について解説してきました!

材料エンジニアとは、材料に関する工学的な知識や技術力を備え、それを活かして機能性が高い材料の開発や生産などを行う人のことでした。

日本はものづくりが盛んな国ですが、優れた製品を実現するために、材料エンジニアの存在は欠かせません。そしてこれからも、材料エンジニアは必要不可欠な存在です。

ものづくりで社会に貢献したいと考えている方は、材料エンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

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