鉄鋼メーカーってどんなところ?【将来性や課題の解説付き】

知ってるようで知らない。鉄鋼メーカーって? 鉄鋼業界を知る
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昨年12月、国内最大手の鉄鋼メーカーである「日本製鉄」が米国の老舗鉄鋼メーカー「USスチール」を約2兆円で買収すると発表しました。

この報道を聞き、びっくりされた方も多いのではないでしょうか。

今後の行方が気になるところですが、実際のところ、みなさんは鉄鋼メーカーのことをどのくらい知っていますか?

鉄鋼メーカーは社会の発展に必要不可欠な鉄を世の中に供給する存在でありながら、その実態を知る人は少ないです。

「鉄鋼メーカーって何をやってるの?」

「最近よく聞く高炉メーカーや電炉メーカーって何?」

「鉄鋼メーカーは成長が見込めるの?」

そんな疑問を解消するために、鉄鋼メーカーに10年以上勤めている筆者が鉄鋼メーカーについてとことん解説します。鉄鋼メーカーの将来性抱えている課題についても解説します

鉄鋼メーカーとは

鉄鋼メーカーの定義

鉄鋼メーカーとは、鉄鋼製品や鉄鋼建造物などを製作する上で必要となる「鋼材(こうざい)」を製造する会社のことです。

鉄の原料である鉄鉱石や鉄スクラップなどを溶かして鉄を作り、需要家が求める形状や材質の鋼材を製造しています。

鉄鋼用語

鉄スクラップとは?
 鉄スクラップとは、不要になって解体された自動車、船舶、建造物などから取り出された鉄の屑のことです。金属加工メーカーから廃棄される鉄の加工屑などもこれに含まれます。鉄は溶かし直せば何度でもリサイクルできるため、鉄の屑であっても、鉄鋼メーカーにとっては貴重な資源となっています。

鉄鋼メーカーは、製鉄所または製鋼所と呼ばれる工場を持っています。そこが鉄づくりの根幹となる工場で、日夜、鉄づくりが行われています。

鉄づくりのプロセスは実にダイナミックです。

炉の中でドロドロに溶かされた大量の鉄は飛沫を上げながら大きな鍋に入れられ、成分が調整されます。その後、鉄は型にドバドバと流し込まれ、圧延と呼ばれる方法で延ばされて板や棒などの形に成形されます。仕上げに熱処理やめっき処理などの改質処理が施され、強くてたくましい鉄鋼材料ができ上がります。

そんな鉄鋼メーカーの敷地は広大で、中には東京ドーム240個分の敷地面積を持つ鉄鋼メーカーもあります。[1]

鉄鋼材料の作り方については次の記事で詳しく解説していますので、興味がある方はご覧ください!

》高炉とは?電炉とは?鉄鋼材料の製造方法を徹底解説!

【鉄鋼材料ができるまで】鉄鋼材料の製造方法を徹底解説!
鉄鋼材料がどのようにして作られているかを知っていますか? なんとなく鉄を溶かして作っているイメージはあっても、実際にどのようなプロセスを経て作られているかはよく知らないのではないでしょうか。 鉄鋼材料...

なお、「鉄鋼メーカー」と「鉄工所」は読み方が似ているため混同しがちですが、業態が違うので注意しましょう。どちらも鉄を主体に扱いますが、鉄工所は鉄を加工して鉄鋼製品を作る会社です。一方の鉄鋼メーカーは鉄自体を作る側の会社であることを覚えておきましょう。

出展[1]:工場見学|JFEスチール株式会社

鉄鋼メーカーの役割

鉄鋼メーカーの役割は、鉄を必要とする需要家に対して鉄を供給することです。

需要家は、その鉄を使ってものづくりや社会インフラの整備を行います。

鉄の代表的な需要先を2つ紹介します。

  • 建設業(建築、土木)
  • 製造業(造船、自動車、電気機器、産業機械など)

このうち最も多い需要先は建設業で、次いで自動車製造業となっています。[2]

上に述べた業種は鉄が無ければものづくりができず、社会インフラの整備もできません。このことから、鉄づくりはあらゆる産業の基盤、すなわち「基幹産業」となっています。

鉄鋼メーカーは、鉄を通して人々の暮らしの向上、強いては産業や経済の発展に貢献する重要な存在となっています。

出展[2]:鉄鋼流通業界の動向|三井住友銀行

鉄が使用される場所

具体的に、鉄がどのような場所に使われているかを見てみましょう。

自動車

自動車は車体重量うち約75%分に鉄が使われています鉄は頑丈なため、自動車のボディに鉄を使うことで事故などの衝突から搭乗者を守っています。

建築物

ビルや橋などの建築物も、鉄がよく使われる代表例です。鉄には重い負荷に耐えられる強度があるため、構造を支えるのに役立っています

インフラ設備

石油プラント、ガスプラント、発電所などのインフラ設備に使用される容器や配管なども鉄でできています。これらは高温、高圧、寒冷などの過酷な条件に晒されるため、そのような条件にも耐えられる鉄が使われています。

家庭用品

私たちの身の回りで見ればスプーンや包丁、流し台、大型家電など、普段使用するものですら鉄で作られています。このように鉄は私たちの気づかないところで活躍し、私たちの生活を快適にしてくれています

鉄鋼メーカーの分類

鉄鋼メーカーは大きく、「高炉メーカー」と「電炉メーカー」に分けられます。両者は製鉄法に大きな違いがあります。

高炉メーカーは、「高炉」と呼ばれる溶鉱炉を用いて製鉄を行っている鉄鋼メーカーです。鉄を作るさい、原料に鉄鉱石、コークス(石炭を蒸し焼きにしたもの)、石灰石などを使用することが特徴です。

高炉は、天に向かって高くそびえ立つ円筒状の形をしています。中では最高で2000℃もの熱を発しながら鉄鉱石を溶かし、休むことなく鉄を作り続けています。高炉はその見た目の圧倒感から、高炉メーカーのシンボル的存在になっています。

高炉で作られた鉄は不純物が少なく、高品質な鉄を作れるというメリットがあります。ただし、鉄を作る過程で多くの二酸化炭素(CO2)を排出するというデメリットがあります。

現在、高炉メーカーは日本国内に3社(日本製鉄、JFEスチール、神戸製鋼所)しかありません。

続いての電炉メーカーは、電気炉を用いて製鉄を行っている鉄鋼メーカーです。鉄スクラップを原料として鉄を作っていることが特徴です。電炉メーカーは、主に普通鋼を手掛ける普通鋼電炉メーカーと、特殊鋼を手掛ける特殊鋼電炉メーカー(通称「特殊鋼メーカー」)の2つに分類されます。

鉄鋼用語

普通鋼、特殊鋼とは?
 普通鋼とはいわゆる炭素鋼のことで、最も一般的に製造されている鋼です。主に建設用途に使用されます。
 特殊鋼とは、ニッケルやクロムなどの合金元素が添加された鋼のことです。自動車や産業機械など、高い耐久性が求められるような用途に使用されます。

電気炉を用いた操業では電気を使って鉄を溶作るため、操業中のCO2発生量が少ないというメリットがあります。ただし、作られる鉄は高炉で作られるものと比べて不純物が多く、品質が劣るというデメリットがあります。

日本には多くの電炉メーカーがあります。電炉メーカーらによってつくられる普通電炉工業会には現在28社の電炉メーカーが登録されていますが、実際にはもっとたくさんの電炉メーカーが国内にあります。

以上、高炉メーカーと電炉メーカーの違いをまとめると、以下のようになります。

高炉メーカーの特徴
  • 高炉を持つ
  • 鉄鉱石、コークス、石灰石などを原料にして鉄を作っている
  • 高品質な鉄鋼を大量生産することが可能
  • 操業中のCO2の排出量が多い
  • 日本国内に3社しかない
電炉メーカーの特徴
  • 電気炉を持つ
  • 鉄スクラップを原料にして鉄を作っている
  • 操業中のCO2の排出量が少ない
  • 普通鋼電炉メーカーと特殊鋼電炉メーカー(特殊鋼メーカー)がある
  • 日本国内には多くの電炉メーカーが存在する

世界と日本における鉄の生産規模

前述したように、鉄はものづくりや社会インフラの整備に重要な役割を果たし、産業や経済の発展に大きく貢献しています。このことから、鉄の生産量は国力を表しているとも言えます。

では、日本や世界で鉄がどのくらい生産されているかを見てみましょう。

世界の粗鋼生産量

鉄の生産規模を示す指標として、「粗鋼生産量」というものがあります。粗鋼とは、加工が施されていない生の状態の鉄のことです。粗鋼生産量は世界鉄鋼協会が集計し、発表しています。

図1は、1990年以降の世界の粗鋼生産量の推移を表しています。

1990年には7億7000万トンだった粗鋼生産量が、2021年には19億6000万トンに達し、2倍以上に増加していることがわかります。

粗鋼生産量の増加要因は、世界経済の成長です。過去30年間で世界経済は大きく成長し、それに伴って粗鋼生産量も伸びていきました。

世界の粗鋼生産量の推移

図1 世界の粗鋼生産量の推移(出展:グローバルノート)

日本の粗鋼生産量

次に、世界で見た日本の粗鋼生産量がどのくらいなのかを見てみましょう。

表1 2022年の国別粗鋼生産量ランキング(上位10か国)

順位国名粗鋼生産量
1中国10億1795万トン
2インド1億2537万トン
3日本8922万トン
4米国8053万トン
5ロシア7174万トン
6韓国6584万トン
7ドイツ3686万トン
8トルコ3513万トン
9ブラジル3408万トン
10イラン3059万トン
出展:グローバルノート

表1は、2022年の国別の粗鋼生産量ランキングを示しています。

1位は中国で、粗鋼生産量は10億1795万トンとなっています。中国粗鋼生産量断トツ1で、世界で作られる粗鋼の約半分が中国で作られていることを示しています。

2位はインドとなっており、粗鋼生産量は1億2537万トンとなっています。

日本はそのインドに次いで3位となっており、粗鋼生産量は8922万トンです。4位のアメリカの8053万トンを上回る数値となっています。

日本の鉄生産規模は世界的に見ても大きく、日本は工業大国であることがおわかりいただけるかと思います。

昔は1位だった

日本は今でこそ国別の粗鋼生産量ランキングで3位ですが、かつては1位だった時代もあります

戦後、焼け野原だった日本は復興の道を歩み、国の再建を目指しました。1955年から始まった高度経済成長期では橋や高層ビル、マンションなどを作るために鉄が大量に生産され、ぐんぐんと粗鋼生産量を伸ばしていきました。

1980年代に入ると、それまで粗鋼生産量でトップを走っていたアメリカを抜き、1990年代まで1位を独走していました。

その後日本のインフラが十分に整い、さらに人口減少が進んだことで鋼材需要が落ち込み、日本の粗鋼生産量はピークを打ちました。同時に中国やインドの成長が著しくなり、彼らがのし上がってきたことで日本の粗鋼生産量は3位に転落してしまいました。

日本の鉄鋼メーカーに迫る危機

上述したように、世界の粗鋼生産量は年々、右肩上がりに増加しています。

この傾向はさらに続くと予測されており、2050年には世界の粗鋼生産量は現在の19億トンから27億トンに増えると見込まれています[3] この波に乗って日本も鉄を作り続ければ、日本の鉄鋼メーカーが衰退することは無いと言えます。

そんな中、日本の鉄鋼メーカーにとって脅威となっているのが、中国勢の存在です。

中国は世界の粗鋼生産量の約半数を握っています。その裏では鉄を過剰生産し、安く販売しています。日本は生産した粗鋼の約4割を海外に輸出していますが、中国の猛進が進めば日本がグローバル市場で戦っていくことはそう簡単なことではありません。

インドも今成長が著しく、着実に粗鋼生産量を伸ばしているため、同じく脅威な存在となっています。

日本の鉄鋼メーカーは市場で生き残るため、再編などを行い、企業の構造改革を図っています。また、鉄鋼の需要が見込める海外鉄鋼メーカーを買収し、海外での生産体制構築を進めています。

日本製鉄によるUSスチールの買収も、その一例と言えます。

出展[3]:鉄鋼業界の将来性|日本鉄鋼連盟

日本の鉄鋼メーカーの強み

日本の鉄鋼メーカーが中国勢の台頭に脅かされる中、日本がグローバル市場でも戦っていける優れた武器があります。それは「付加価値の高い鋼材の技術開発力」です。

日本の鉄鋼メーカーは、優れた機能性をもつ鋼材を作れることを強みとしています。特に日本製の高張力鋼板(ハイテン)や電磁鋼板は高品質で、海外から高い評価を得ています

ハイテンは、主に自動車のボディやシャーシに使われる鋼材です。ハイテンの特徴は、高い強度と優れた成形性を有していることです。通常、鋼材の強度と成形性は相反する性質があり、強度が高いと曲げなどの成形が難しくなります。そのため、従来は成形性を重視して比較的軟らかい鋼材をたくさん使用し、強度を高めていました。これにより車体の重量が大きくなっていました。

ハイテンを自動車に適用すれば、車体を軽くすることが可能となります。鋼材の使用量を減らしても十分な強度を保てるからです。これにより燃費が抑えられ、同時に耐衝突衝撃性を確保することが可能となります。ハイテンは製造が難しく、製造プロセスの緻密な制御によって製造されています。その技術力は日本がトップであり、他国では真似できない技術となっています。

次の電磁鋼板は、主にモーターの鉄心に使用される鋼材です。モーターの鉄心には優れた磁気特性が要求されますが、これを実現するには高い技術力が求められます。高品質な電磁鋼板を製造できる鉄鋼メーカーは世界でも限られており、日本製の電磁鋼板は世界で高いシェアを誇っています

電磁鋼板は、ハイブリッドカーや電気自動車の製造に必要不可欠な鋼材となっています。昨今、温室効果ガスの削減に向けて自動車のEV化が加速していることから、電磁鋼板需要の高まりが期待されています。

このように、日本が持つ付加価値が高い鋼材の技術開発力は、他国に負けない強みとなっています

鉄鋼メーカーの取り組み課題

これからの鉄鋼メーカーが鉄の生産活動を行っていく中で、取り組まなければならない課題もいくつかあります。ここでは2つの課題について解説します。

① カーボンニュートラルへの対応

鉄鋼メーカーが取り組まなければならない1つ目の課題は、カーボンニュートラルへの対応です。

カーボンニュートラルとは、CO2などの温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにする取り組みのことです。2020年10月、菅元首相が2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを宣言し、国全体として動き始めています。この実現に向けては、鉄鋼メーカーも対応が求められています。

図2は、産業部門別のCO2排出量を示しています。鉄鋼業界のCO2排出量は、産業全体の約4割を占めています。

特に高炉メーカーは、最も多くのCO2を排出します。高炉で鉄を作るときに大量のコークスを燃焼するため、このときに多くのCO2を排出します。鋼材を1トン生産するのに、約2トンのCO2が排出されるとも言われています。

鉄鋼業のCO2排出量は産業全体の4割を占める
出展:水素を使った革新的技術で鉄鋼業の低炭素化に挑戦|経済産業省資源エネルギー庁

図2 産業部門別CO2排出量

日本で作られる鉄は電炉鋼よりも高炉鋼の比率が圧倒的に高いため、高炉メーカーは早急の対応が求められます。しかし、高炉メーカーはこれまでもCO2排出量の抑制に取り組んできた経緯があり、CO2排出レベルは世界最低水準にあると言われています。ここからさらに大幅に削減するということは、そう容易なことではありません。

そうした背景の中で、鉄鋼メーカーが取り組んでいる技術開発を紹介します。

水素還元製鉄技術

水素還元製鉄技術は、高炉操業時にコークスの代わりに水素を用いて鉄鉱石の還元を行おうというものです。

高炉操業では、鉄鉱石を鉄に還元するための原料としてコークスを使用するのが一般的です。コークスは炭素の塊なので、燃やすとCO2が発生します。一方の水素は燃焼してもCO2が発生しないため、水素を用いた製鉄はCO2削減に大きな効果があるとされています。ただし、高炉内を十分な高温に維持できず、鉄を溶解しづらいなどの課題があります。

現在、高炉メーカー3社と大学などが連携して「COURSE50」と呼ばれるプロジェクトを立ち上げ、水素還元製鉄技術の開発を行ってます。まだ試験段階ですが、CO2排出量について世界最高水準の成果が出ています。2050年頃の実現に向けて、開発に力が注がれています。

電炉シフト

電炉シフトは、現在ある高炉を電気炉に置き換えようというものです。

電炉操業時のCO2排出量は、高炉操業時の約1/4と言われています。そのため、国内の高炉をすべて電気炉に置き換えれば、CO2排出量を大幅に削減できることになります。

これにもいくつかの課題があります。一つ目は、鉄の生産能力が落ちることです。高炉操業では鉄の大量生産が可能ですが、電炉操業ではそれが難しくなっています。鉄の生産能力が落ちると、需要家への鉄の供給が滞る恐れがあります。そのため、将来的には上述の水素還元製鉄技術を利用した高炉操業を併用しながら電炉操業を行うことが現実的な方法となっています。

二つ目は、電気炉で作られる鉄は高炉で作られるものよりも不純物が多いことです。そのため電気炉で作られた鉄は、高い品質が要求される自動車用鋼材などには不向きとされています。しかし、大手電炉メーカーの東京製鉄は電気炉から自動車用鋼材を作ることに成功していることから、この問題は解消される可能性があります。

② 人材不足と脱熟練化

鉄鋼メーカーが取り組まなければならない2つ目の課題は、人材不足と脱熟練化です。

現在、ものづくり業界では人材不足が深刻化していますが、これは鉄鋼メーカーも同じです。この要因としては、日本の人口減少が進んでいることに加え、高校や大学などの教育カリキュラムから鉄鋼について学ぶ授業が無くなったことが指摘されています。

鉄づくりは熟練度を要する作業が多くあります。

熟練度は製品の品質に影響を与えるだけでなく、作業者の安全にも関わります。昔は経験の浅い作業者が熟練者から技術を教わるときに「目で見て盗め」といった風潮がありましたが、今はそうも言ってられません。鉄鋼メーカーは少ない人員の中で、経験の浅い人材でも安全かつ着実な操業が行えるような体制を構築していく必要があります。

そこで鉄鋼メーカー各社は、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進してこれらの問題解決に取り組んでいます。

例えば大手高炉メーカーの日本製鉄は、遠隔操作で機械を操作するシステムを検証しています。同じく大手高炉メーカーのJFEスチールは、仮想現実(VR)を用いて現場の仮想空間を作り、実作業の訓練を行う取り組みを開始しています。

このようなDX化が進めば、いずれ無人で鉄づくりを行う時代がやってくるかもしれません。

日本を代表する鉄鋼メーカー

ここでは、日本を代表する鉄鋼メーカーを紹介します。

高炉メーカー

日本製鉄株式会社(NIPPON STEEL CORPORATION)

日本製鉄は、国内最大手の鉄鋼メーカーです。製鉄事業を中核に、エンジニアリング事業、ケミカル&マテリアル事業、システムソリューション事業の4つの分野に進出しています。「総合力世界No.1の鉄鋼メーカー」を掲げるように、その技術開発力は高く、新しい鋼材を次々に世に送り出しています。世界15か国以上に製造拠点を展開しています。

日本製鉄株式会社のプロフィール
  • 事業内容:製鉄、エンジニアリング、ケミカル・マテリアル、システムソリューションの各事業
  • 国内製造拠点:室蘭、釜石、直江津、鹿島、君津、名古屋、堺、和歌山、尼崎、姫路、呉、西条、光、北九州、大分
  • 売上高(連結):7兆9755億円(2023年3月期)
  • 営業利益(連結):8836億円(2023年3月期)
  • 従業員数(連結):106,068名(2023年3月31日現在)
  • ホームページ:https://www.nipponsteel.com/

JFEスチール株式会社(JFE Steel Corporation)

JFEスチールは、世界トップクラスの鉄鋼生産規模を持つ鉄鋼メーカーです。鋼板、形鋼、鋼管、など、多彩なラインナップを取り揃えています。「常に世界最高の技術をもって社会に貢献します」という企業理連のもと、鉄鋼製品をグローバルに提供しています。最先端の環境調和型製鉄プロセスの構築にも取り組んでいます。

JFEスチール株式会社のプロフィール
  • 事業内容:鉄鋼、合金鉄、非鉄金属、セラミックスの製造、加工および販売
  • 国内製造拠点:千葉、京浜、西宮、倉敷、福山、知多、仙台
  • 連結売上高:3兆8,811億円(2022年度)
  • セグメント利益:1468億円(2022年度)
  • 従業員数(連結):44,469名(2023年3月31日現在)
  • ホームページ:https://www.jfe-steel.co.jp/

株式会社神戸製鋼所(Kobe Steel Ltd.)

神戸製鋼所は「KOBELCO(コベルコ)」の名称で知られる鉄鋼メーカーです。素材事業では、鉄鋼以外にアルミも手掛けています。それ以外に機械系事業や電力事業も営む多彩な企業です。溶接材料やショベル、クレーンなどの建設機械などを製造するメーカーとしても有名です。2022年5月より、低CO2高炉鋼材「Kobenable Steel」を販売しています。

株式会社神戸製鋼所のプロフィール
  • 事業内容:鉄鋼アルミ、素形材、溶接、機械、エンジニアリング、建設機械、電力
  • 国内製造拠点:茨城、真岡、藤沢、大安、福知山、神戸、加古川、高砂、西条、長府
  • 売上高(連結):2兆4,725億円(2023年度3月期)
  • 営業利益(連結):863億円(2023年度3月期)
  • 従業員数(連結):38,488名(2023年3月31日現在)
  • ホームページ:https://www.kobelco.co.jp/

電炉メーカー

東京製鐵株式会社(Tokyo Steel Corporation)

東京製鐵は、国内トップの独立系電炉メーカーです。チャレンジ精神が旺盛で、従来高炉でしか作れなかったH形鋼や自動車用鋼材などの開発に挑み、成功させています。H形鋼ではトップシェアを誇ります。また、電炉メーカーで唯一薄板製品と厚板製品を生産しています。環境に優しい電炉鋼材を社会に広く普及させ、循環型社会の実現と低炭素社会の構築を図ることをビジョンとしています。

東京製鐵株式会社のプロフィール
  • 事業内容:鋼塊、各種鋼材、特殊鋼、鐵鋼製品の製造及び販売
  • 国内製造拠点:宇都宮、田原、岡山、九州
  • 売上高(連結):3,612億円(2023年度3月期)
  • 営業利益(連結):380億円(2023年度3月期)
  • 従業員数(連結):1,055名(2023年3月31日現在)
  • ホームページ:https://www.tokyosteel.co.jp/

大阪製鐵株式会社(OSAKA STEEL CO., LTD.)

大阪製鐵は、日本製鉄グループの中核電炉メーカーです。等辺山形鋼や溝形鋼などの一般形鋼に強みがあり、エレベータガイドレールでは国内トップシェアを誇ります。インドネシアにも会社を設立し、海外展開しています。また、業界コストリーダーの実現に向けた取り組みを推進しています。

大阪製鐵株式会社のプロフィール
  • 事業内容:形鋼、異形棒鋼、エレベータガイドレール、平鋼、形鋼の製造及び販売
  • 国内製造拠点:堺、恩加島、熊本、岸和田
  • 売上高(連結):1,171億円(2023年度3月期)
  • 営業利益(連結):59億円(2023年度3月期)
  • 従業員数(連結):1,057名(2023年3月31日現在)
  • ホームページ:https://www.tokyosteel.co.jp/

まとめ

以上、鉄鋼メーカーについて解説してきました。鉄鋼メーカーについて簡単にまとめると、

  • 鉄鋼メーカーは、鉄の供給を通して産業や経済の発展に貢献している。
  • 鉄鋼メーカーには高炉メーカーと電炉メーカーがある。
  • 日本は粗鋼生産量ランキングで世界3位。中国やインドの存在が脅威となっている。
  • 日本の鉄鋼メーカーの武器は高付加価値な鋼材を作る高い技術開発力である。
  • 鉄鋼メーカーはカーボンニュートラルの問題にも取り組んでいる。
  • 鉄鋼メーカーは人材不足や脱熟練化の問題にも取り組んでいる。

鉄鋼メーカーは、私たちの生活を豊かにする重要な役割を果たしています。鉄はこれからも必要とされているため、鉄鋼メーカーはこれからも成長性のある会社と言えます。

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